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クラウドとオンプレの違いを解説!自社に最適な選択肢は?

作成者: ブロガー1|2024年6月4日

企業のITインフラを選定する際、「クラウドコンピューティング」と「オンプレミス」のどちらが最適かという問題に直面することが多いでしょう。クラウドはコスト効率やスケーラビリティの面で優れた選択肢とされる一方、オンプレミスはセキュリティやデータ管理のコントロールが強みです。

本記事では、クラウドとオンプレミスの基本概念からコスト、セキュリティ、スケーラビリティ、運用管理の観点で徹底比較し、あなたのビジネスに最適なITインフラを見つけるためのガイドを提供します。

企業の成長を支えるために最適な選択をするためのヒントをお届けします。

クラウドとオンプレの違いとは?

クラウドコンピューティングとは、インターネットを通じてコンピューターサービスを提供する方法です。データやアプリケーションをオンプレミスのサーバーではなく、クラウド上のサーバーで処理することで、柔軟性やスケーラビリティが向上します。また、必要なリソースを必要な時に必要なだけ利用することができます。また、データのバックアップやセキュリティの管理などもクラウドプロバイダーが行ってくれるため、オンプレミスよりも負担が軽減されます。

オンプレミスは、企業や組織が自身でデータセンターやサーバールームを所有し、データやアプリケーションを自社内で管理する方法です。オンプレミスでは、セキュリティやプライバシーの管理について完全な制御を持つことができますが、運用や保守には時間と費用がかかります。また、オンプレミスでは予め必要なリソースを用意しておく必要があり、急な需要の増加に対応するのが難しいという特徴もあります。

クラウドのメリット・デメリット

まずクラウドのメリットとデメリットを確認していきましょう。

クラウドのメリット

1.柔軟性とスケーラビリティ:前述の通り、クラウドはリソースを必要に応じて柔軟に拡張でき、急成長や需要の変動に迅速に対応できます。ビジネスの成長や予測不能な需要変化にも対応しやすくなります。

2.コスト効率: 初期投資が少なく、従量課金制やサブスクリプションモデルが一般的なため、中小企業やスタートアップにとっても負担が軽減されます。また、オンプレミスのようなハードウェアの購入やメンテナンス費用が不要であるため、運用コストも削減できます。また、クラウドプロバイダーは定期的にサービスを更新・アップデートしているので、最新の技術や機能を提供されます。常に最新の状態を維持し、競争力を維持できます。

3.セキュリティと信頼性: 多くのクラウドプロバイダーは高度なセキュリティ対策を実施し、データのバックアップや災害復旧機能を提供しているため、信頼性が高いです。また、データセンターの物理的なセキュリティも強化されており、安全な環境でデータを保管できるでしょう。

クラウドのデメリット

1.依存性と可用性: クラウドサービスに依存することで、プロバイダーのサービス停止や障害により、一時的にサービスが利用できなくなるリスクが考えられます。また、インターネット接続の不安定さや遅延も可用性に影響を与える可能性があります。また、クラウドプロバイダーがデータの所有権を持つ場合があり、法的な問題やコンプライアンスの遵守に関する課題が発生する可能性があります。データの所在地や法的な規制に関する留意が必要です。

2.データセキュリティの懸念: クラウドなので、世界どこからでもアクセスは可能です。一方で、インターネット経由でのデータ転送や外部データセンターへの保存により、セキュリティ上の懸念が生じることがあります。特に機密性の高いデータの場合、第三者による不正アクセスやデータ漏洩のリスクが懸念されるでしょう。

3.カスタマイズの制限: クラウドサービスはプロバイダーが提供する機能や設定に制限されるため、自社のニーズに完全に合わせることが難しい。特定の要件やプロセスに対するカスタマイズが必要な場合、クラウドの利用に制約が生じる可能性がある。

オンプレのメリット・デメリット

続いて、オンプレミスのメリットとデメリットを確認していきましょう。

オンプレのメリット

1.データ制御とセキュリティ: データやシステムを自社内で管理するため、セキュリティ上のコントロールはしやすい。自社の規制やコンプライアンス要件にも対応しやすいです。

2.柔軟性とカスタマイズ性: 自社のニーズに合わせてシステムを柔軟にカスタマイズできるため、特定の業務要件やプロセスに最適化しやすいです。

オンプレのデメリット

1.高い初期投資: サーバー、ネットワーク機器、データセンターの構築や保守には高額な初期投資が必要です。

2.スケーラビリティの制限: 成長や需要変化に応じてインフラを拡張するには時間とコストがかかり、柔軟性に欠ける場合があります。

3.メンテナンスと管理負担: 自社でのハードウェアやソフトウェアの管理、セキュリティ対策、アップデート、バックアップなどの負荷が発生し、専門知識やリソースが必要とされます。例えばセキュリティ面では、機密情報を守るために、ファイアウォールや VPN 環境の設置、アクセス制御や認証などセキュリティポリシーの設定をして、外部や内部からの攻撃を防ぐことが必須になってきます。

最適な選択をするためのポイント

各メリット・デメリットをまとめると以下の通りです。

  オンプレミス クラウド
コスト ▲大きな初期費用がかかる ◯コストを抑えて利用可
導入までの期間 ▲数週間から数ヶ月かかる ◎すぐに利用可
災害対策 ▲自社で対策が必要 ◯サービス提供者が実施
障害対策 ▲自社で対策が必要(障害の原因特定が可能) ◯サービス提供者が実施(障害の原因特定が困難な場合がある)
セキュリティ面 ◯独自のセキュリティ導入が可能(コンプライアンス要件にも最適化できるが、高度な技術が必要) ◯サービス提供者による差異があるが、高度なセキュリティ対策がなされている事業者も多い
カスタマイズ性 ◎自社で構築可 ▲サービス内のみ

最適な選択をするためには以下のポイントを考慮することが重要です。

- ビジネスのニーズ:ビジネスの成長や変化に合わせて、どのような要件が求められるかを考えます。

- セキュリティとプライバシー:データのセキュリティやプライバシーの重要性を評価し、オンプレミスとクラウドのどちらが適しているかを判断します。

- コスト:インフラの導入や保守にかかるコストを評価し、長期的なコスト削減の観点から判断します。また、運用管理に充てる人員コストの面も考慮する必要があるでしょう。

- スケーラビリティ:将来の需要の変動に対応できるかどうかを評価します。

- リスク管理:災害復旧やデータのバックアップなどのリスク管理の観点から判断します。

ITインフラの選定は、企業にとって長期的に大きく影響を与える部分です。企業により最適な選択は異なってきますので、ぜひ専門家に相談の上、自社の成長に適したスタイルを選んでみてくださいね。