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法定調書業務を9割削減!今すぐ取り入れたいクラウドシステムとは

作成者: ブロガー1|2024年5月23日

令和3年より、電子提出の義務化対象となる法定調書の枚数が「1000枚以上」から「100枚以上」に引き下げられることとなり、多くの企業では、紙による提出から電子提出へと切り替える必要が出てきました。加えて、令和6年度住民税特別徴収税額通知書の電子化が始まることとなりました。従業員用の特別徴収税額通知書は、eLTAX経由で電子データで受け取れるようなり、従業員への配付も電子データで実施可能となります。

今回は、法定調書業務の電子化の目的や、e-TAXなどの利用、クラウドシステムの導入効果や具体的なクラウドシステムの仕様などについて詳しく紹介します。

法定調書業務の電子化の目的

「法定調書」とは、下記の法律によって税務署に提出義務がある書類の総称のことを指します。

法定調書の根拠法令
  • 所得税法
  • 相続税法
  • 租税特別措置法
  • 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外送金等調書法)

法定調書は全部で60種類あります。それらの書類を電子化することの目的は主に以下の5点があげられます。

  1. 効率化と時間短縮: 手作業での法定調書作成や管理は時間がかかり、手間がかかる場合があります。電子化により、情報の入力や処理が自動化され、業務の効率化と時間の短縮が図れます。

  2. 正確性の向上: 手書きや紙ベースの調書作成では、入力ミスや漏れが発生しやすいですが、電子化により自動計算やデータの一貫性が確保され、正確性が向上します。

  3. データの保管と管理: 電子化により、法定調書や関連するデータをデジタルフォーマットで保存・管理できます。これにより、情報の検索や共有が容易になり、データの保管スペースも削減できます。

  4. 情報の可視性とアクセス性: 電子化された法定調書は、必要な部署や関係者が必要な時に容易にアクセスできます。また、権限管理を設定することで、機密情報の保護も強化できます。

  5. 環境への負荷の軽減: 紙ベースの文書作成や印刷には多くの資源が必要ですが、電子化により紙の使用量を削減し、環境への負荷を軽減できます。

これらの利点から、法定調書業務の電子化は、企業や組織にとって効率性、正確性、可視性の向上、環境負荷の削減など多くの利点をもたらすことが期待されます。

e-Taxや光ディスクなどでの提出ではダメ?

提出の方法は下記の4つがあります。

  • 書面(郵送または税務署への持ち込み)
  • e-Tax(国税電子申告・納税システム)
  • 認定クラウド
  • 光ディスク(CD・DVDなど)

記載の通り、電子化e-TAXや光ディスクでの提出が可能ですが、かなり手間がかかるとの意見もあがっています。

e-Taxでの申告書提出には、大きく3つの方法があります。

書面提出の場合(本人または代理人が作成)

  • 確定申告書類を作成(ブラウザにて「確定申告書作成コーナー」画面より入力)
  • 完成したデータを印刷し、提出書面に
  • 提出書面を郵送 or 窓口で提出

電子送信の場合A(本人が作成)

  • 確定申告書類作成(ブラウザにて「確定申告書作成コーナー」画面より入力)
  • 完成したデータに、電子署名を追加し送信(カードリーダーや電子証明書;住民基本台帳カードやマイナンバーカードが必要)

電子送信の場合B(税理士など、代理人が作成)

  • 確定申告書類作成(申告専用ソフトより入力)
  • 完成したデータに、電子署名を追加し送信(カードリーダーや電子証明書;住民基本台帳カードやマイナンバーカードが必要)

書面提出は、もともと紙で行っていた作業の作成部分を画面に置き換えたシンプルなフローです。UIや提出のフローはシンプルかつ親切に設計されているため、納税者自身の操作でも大きな混乱はなく申告完了までたどりつくことができます。一方、電子送信で申告書を送信しようとしたとたんに作業のハードルは一気にあがります。

Aの場合、こんなデメリットがあります。

  • e-Taxで送信するためにカードリーダーや電子証明書を調達するコストがかかる
  • 電子証明書による署名追加や送信の操作に慣れないため時間を要する

Bの場合はこれらに加えて

  • 申告専用ソフトの操作性が、非常に悪い
  • 会計ソフトと申告ソフトの連動が中途半端で、二重入力が大量発生
  • 結果、作成とチェックにかなり時間がかかる

という状況になります。

業務フローに慣れていても、申告ソフトの操作はいつまでも効率を上げることができず、時間やコストがかかりストレスを感じやすいでしょう。申告ソフトには、国が提供する純正「e-Taxソフト」やがありますが、あまり操作性が良いとは言えません。

光ディスクでの提出も、書き込みの手間や紛失のリスク、保管場所の確保など、様々な時間やコストがかかってしまいます。

クラウドシステムの導入効果とは

そこでおすすめしたいのが、法定調書の電子申告に適した「クラウドシステム」の導入です。

クラウド上で法定調書の作成や管理が可能で、自動計算や入力チェック機能があり、他システムとの連動機能もあるため、業務の効率化が一気に進みます。また、税・法制度改正など流動的に変化する制度に合わせて、システムはアップデートされ、自動的に法令遵守も実現します。

圧倒的な業務削減を実現

出典:法定調書奉行クラウド 公式サービスページより

最も大きな効果として作業時間の大幅削減が見込まれます。上記のサービスでは、4時間が10分に。およそ9割の業務が削減されています。給与・賞与額や報酬等の支払金額を入力するだけで、源泉徴収票や支払調書、法定調書合計表を自動作成されます。だれでも簡単に電子申告できるため、作成から提出までの業務が一気通貫で自動化されます。

また、紙やエクセルでの入力で発生していたミスや修正、再確認などの手間も省けるようになり、自動的に計算や入力ミスのチェックも入るようになるので、生産性はかなり向上するでしょう。

業務が劇的に変化する「法定調書奉行クラウド」

法定調書に関するクラウドシステムの中でも、今回おすすめしたいのが「法定調書奉行クラウド」です。各種機能の活用により、マイナンバー管理・年末調整・給与賞与入力・各種控除申告書・年末調整申告書の電子化・法定調書合計表作成・提出・電子申告などの業務をシームレスに対応することができます。

また以下の4つのような特徴も持ち合わせており、ビジネスの活用に最適なクラウドシステムになっています。

1. クラウドから直接実行できる「電子申告」

e-Tax、eLTaxと連携しており『法定調書奉行クラウド』から直接電子申告が可能。わかりやすいUIで、画面を進めていけば誰でも電子申告ができ、送信結果の確認まで行えます。また、もし光ディスクで提出したい場合でも、専用データが自動作成されます。

2. 税理士や社会保険労務士とつながる「専門家ライセンス」

『法定調書奉行クラウド』は、顧問の税理士等の専門家に提供できる「専門家ライセンス※」が1ライセンス無償で利用することができます。社員情報を共有する手間がなくなるだけでなく、専門家がサービス上で直接業務を行うこともできます。そのため、法定調書提出業務の代行依頼もスムーズに行えるでしょう。専門家の目で業務状況を随時チェックしてもらえるので、法令に準拠した正確な業務を行えるようになります。

3. さまざまな給与システムとのシームレス連携を可能にする「API Version」

『法定調書奉行クラウドAPI Version』をご利用いただくと、あらゆる給与システムとのシームレス連携が可能になります。入力作業を削減することができ、『給与奉行クラウド』と一緒に利用すれば、給与・賞与データや年末調整データが自動連携されます。

4. 申告から計算までを自動化する『奉行Edge 年末調整申告書クラウド」

『奉行Edge 年末調整申告書クラウド』を一緒に利用することで、年末調整申告から法定調書の作成・提出まで一気通貫でクラウド化することが可能です。従業員とのやりとりからクラウド化することで、収集したデータをそのまま業務で活用することが可能になり、入力やチェック作業の負担を大幅に削減することができます。

 

具体的な費用感や実際の業務からの移行方法など、詳しくはぜひ一度専門家へご相談されてみてくださいね。