この記事では、Excelで採用管理を行っている企業様が抱えがちな“煩雑さ”や“非効率”を事例を交えてご紹介します。kintoneを活用することで、どのように業務をシンプルに、チームで共有しやすくできるのかを分かりやすく解説します。
1. なぜ採用業務は煩雑になるのか?
採用業務は、応募受付から内定・入社対応まで、多くのステップと関係者が関わる業務です。
以下のようなフローが基本的な流れです。
採用業務の流れ
① 募集掲載 → ② 応募受付 → ③ 情報記録 → ④ 書類選考 → ⑤ 面接調整 → ⑥ 面接実施と評価 → ⑦ 内定連絡 → ⑧ 入社準備
このようなプロセスに対し、Excel管理では手作業や属人性に起因する「ムリ・ムダ・ムラ」が生じやすくなります。
2. Excel採用管理で起こる“あるある”5選(深掘り解説)
【バージョン迷子】「最新版、誰の手元にあるの?」問題
- 実態:応募者リストのExcelが複数存在し、「最新版」が人によって違う
- 影響:重複対応、連絡漏れ、面接日時の食い違いなどが頻発
- 本質的な問題:変更履歴や同時編集の仕組みがないため、複数人での共有に限界がある
【ファイル添付地獄】履歴書や職務経歴書がメールに埋もれる
- 実態:応募者からのPDFはメール添付、面接官が探すたびに人事に問い合わせ
- 影響:確認に時間がかかり、判断が遅れる
- 本質的な問題:書類がExcelに紐づいておらず、システムとして連動していない
【ステータス不明】「この人、今どの段階?」が分からない
- 実態:書類選考中、一次面接中、辞退済み…などのステータスが手入力&更新漏れ多発
- 影響:辞退者に連絡してしまったり、面接予約が重複したりする
- 本質的な問題:可視化・一覧化・検索ができず、ステータス管理が“人頼み”
【日程調整が泥沼】面接調整だけで1日終わる
- 実態:応募者と社内面接官のスケジュールをメールでやり取りしながら5往復
- 影響:調整疲れやスピード感不足で候補者の辞退につながる
- 本質的な問題:Excel単体ではカレンダーや通知と連携できず、自動化できない
【評価がブラックボックス】「誰がどう評価したの?」が曖昧
- 実態:面接官が個別にメール・紙・口頭で評価。統一フォーマットなし
- 影響:選考基準がバラバラで、最終決定に時間がかかる
- 本質的な問題:評価を記録・共有・比較する仕組みがExcelには存在しない
3. 煩雑さから解放される、kintoneでの採用管理とは?
kintoneなら、これらの“あるある”に対応する仕組みを柔軟に構築できます。
解決イメージ
- ファイルやステータスを一元管理
- 面接日程に自動通知を設定
- 評価フォームをアプリ内に統合
- ステータスの絞り込みや検索も簡単
- 編集履歴も自動保存され、更新の透明性を確保
4. 実際の構築例 – 採用アプリ構成イメージ
① 応募者管理アプリ 〜採用活動の“ハブ”になるアプリ〜
目的:応募者ごとの情報・書類・進捗を一元管理し、面接や評価と連携できるようにする。
主なフィールド例
- 応募日(日時)
- 氏名(文字列)
- メールアドレス(文字列)
- 電話番号(文字列)
- 応募職種(選択肢)
- 応募経路(求人媒体/紹介/自社サイト等)
- 履歴書・職務経歴書(添付ファイル)
- ステータス(ドロップダウン:書類選考中/一次面接/内定/辞退 など)
- 備考・メモ欄(複数行テキスト)
- 応募者ID(自動採番)
活用ポイント
ステータスを一覧画面でフィルターし「今、誰がどの段階か」を即確認。書類添付によって「探す手間ゼロ」。
面接アプリや評価アプリとルックアップ連携すれば、履歴が紐づく。
② 面接スケジュール管理アプリ 〜「日程調整の泥沼」からの脱却〜
目的:社内面接官・候補者との日程調整と面接結果記録を効率化
主なフィールド例
- 面接予定日(日時)
- 応募者名(ルックアップ)
- 応募者メール(自動取得/通知用途)
- 面接官(ユーザー選択)
- 面接形式(選択:対面/Web)
- 面接URL/会場名(文字列)
- 面接実施状況(チェックボックス:完了/未実施)
- 面接通知送信済み(チェックボックス)
活用ポイント
Googleカレンダー連携や自動通知(JavaScriptやプラグイン)で連絡ミスを防止。面接完了チェックで次の選考へ自動ステータス変更も可能。
面接官と評価アプリを連携すれば、1クリックで評価入力画面へ。
③ 評価記録アプリ 〜属人化しない“フェアな評価”の仕組み〜
目的:面接官ごとの評価を定量化・記録・比較して透明性のある選考を実現
主なフィールド例
- 応募者名(ルックアップ)
- 面接回数(選択:1次/2次/最終)
- 面接官(ユーザー選択)
- 評価項目(例:意欲/スキル/人柄/経験 など)
- 各評価点(数値フィールド)
- 総合評価(選択:A〜D)
- 通過判断(ラジオボタン:通過/不通過/保留)
- 評価コメント(複数行テキスト)
活用ポイント
全評価を一覧にし、候補者ごとの傾向を見える化。面接官ごとの「傾向(厳しさ/甘さ)」も可視化可能。
決定の根拠が残るため、内定承認や異議対応もしやすい。
5. まとめ 〜その“ひと手間”が、採用の質を左右する〜
Excelでの採用管理は、「手軽さ」の裏に“属人化”と“非効率”が潜んでいます。 kintoneに切り替えることで、以下のような仕組みが整います。
- 情報の一元化 → 対応ミスや確認作業が激減
- 自動通知・カレンダー連携 → 面接調整がスムーズ
- 統一された評価記録 → 誰がどう判断したかが一目瞭然
- ステータスのリアルタイム反映 → 選考スピードが上がる
人に依存するのではなく、仕組みで回す採用業務へ。今こそ、Excelからの脱却を検討するタイミングです。
「うちもそろそろExcelから卒業したいかも…」
そう感じた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
貴社の現状や課題に合わせて、
✔ 最小構成で始められるアプリ構成
✔ 既存Excelからの移行方法
✔ 無料トライアルの進め方 などをご提案いたします。