Officeのサポートが切れると、セキュリティリスクが増加します。Officeのサポート切れによる具体的なリスクとその対策について解説します。
Officeのサポート切れとは、Microsoftが提供するOffice製品のバージョンに対するサポートが終了することを意味します。
具体的には、セキュリティパッチや機能のアップデートの提供が停止されるため、新たな脆弱性への対応や最新のセキュリティ対策が受けられなくなります。これにより、不正アクセスやデータ漏洩などのセキュリティリスクが増加します。
バージョン | メインストリームサポートの終了日 | 延長サポートの終了日 |
---|---|---|
Office 2021 | 2026年10月13日 | ー |
Office 2019 | 2023年10月10日 | 2025年10月14日 |
Office 2016 | 2020年10月13日 | 2025年10月14日 |
Office 2013 | 2018年4月10日 | 2023年4月11日 |
Officeのサポート期限には「メインストリームサポート期限」と「延長サポート期限」の2種類があり、それぞれのサポート内容は以下の通りです。
メインストリームサポート期限 | 延長サポート期限 | |
---|---|---|
サポート期間 | 製品発売から最低5年間 | メインストリームサポートの期限切れから最低5年間 |
機能のアップデート | ○ | × |
不具合の修正 | ○ | × |
セキュリティの修正 | ○ | ○ |
メインストリームサポートでは新機能の追加や仕様変更といったサポートを提供していますが、期限が切れるとそれらのサポートは打ち切られることになり、その後は延長サポートに切り替えられます。
延長サポートでは、セキュリティ更新プログラムのみが無償で提供され、それ以外のメインストリームサポートで受けられていたサポートは受けられない、もしくは有償でのサポートとなります。
そして、延長サポートが切れるとマイクロソフト社から受けられるすべてのサポートが終了します。
延長サポートが終了してもソフト自体は使えるが…
延長サポートが期限を迎えても、いきなりオフィスソフトが使用できなくなるわけではありません。ソフトが起動しなくなるわけでもなく、これまでと同じように使用できます。
Officeのサポート切れにより、セキュリティリスクが増加します。なぜなら、新たなセキュリティ脆弱性が発見された場合には、それに対するセキュリティパッチが提供されないため、攻撃者による不正アクセスやデータ漏洩のリスクが高まるからです。また、最新のセキュリティ対策技術や機能の利用もできなくなるため、より高度な攻撃手法に対する防御が困難になります。したがって、Officeのサポート切れは重大なセキュリティリスクを引き起こす可能性があります。
Officeのサポートが終了していると、マイクロソフトが新しい機能を提供してもそれを活用することができません。
また、最新版のOfficeで作成されたデータを古いOfficeで開くと、表示が変わったり編集できなかったりする可能性があります。互換性の不安もあります。
Officeの延長サポートが終了すると、セキュリティの修正サポートも終了します。新しいウイルスやスパイウェアが出現しても、それに対応するセキュリティプログラムが提供されないため、時間が経つほどウイルス感染のリスクが上昇します。
セキュリティサポートが終了した状態で使用を続けると、企業の個人情報や機密情報が漏えいしたり盗まれたりするリスクが高まります。自社だけでなく他社の情報やデータが漏えいした場合、企業の信頼を失う可能性があります。
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