近年、企業に求められている「DX」。データやデジタル技術を活用して生産性向上を図り、他社との差別化や競争に勝てるビジネスモデルや業務プロセスへ進化・変革することを指します。...
人口減少時代の今こそ「タレントマネジメント」で組織強化を
人口減少時代において、最も重要な要素となるのが「人材育成」です。組織が持つ人材を最大限に活かすことは、今後の企業成長のカギとなり、その人材をどうマネジメント(=タレントマネジメント)していくかが今企業に求められる大きな要素となっています。
組織内の慣習や課題を見える化し、社員の強み弱みを分析しパフォーマンスを最大化する、そうすることにより社員一人ひとりが自分の仕事に誇りや情熱を持てるような組織へと変革することができるのです。
本記事では、そんな人の戦略的人的資本の管理を意味する「タレントマネジメント」の戦略に焦点を当てて、組織の強化方法を探ります。
人口減少社会における人材育成の重要性
日本の人口減少が続く中、2070年には総人口が約9000万人に減少するとの予測があります。この状況下で労働人材の減少も見込まれます。人材の数が減少し、競争は激化。新規の採用もより難しさを増すでしょう。
そんな社会の中で今求めらているのは、組織が持つ既存の優秀な人材を最大限に活かすことです。さらに、人口減少社会では少子高齢化も進んでおり、若い人材の数も減少しています。そのため、組織が持つ人材を大切にし、長期的なキャリアパスや働き方の提案を行うことが求められます。
タレントマネジメントとは何か
「タレントマネジメント」とは、組織内の人材を戦略的に管理し、最大限に活用することを目指す経営手法です。
従業員一人ひとりが持つ能力やスキル、経験といった情報を、採用や育成、人材配置に活用することで企業の成長につなげていく人材マネジメントを指します。適切なタレントマネジメントは、組織の成果を最大化することができるのです。
具体的には、人材管理や人事評価制度、キャリア開発プランの策定、適切な報酬制度の導入などがあります。
適切なタレントマネジメントが生み出すメリットは?
主に3つのメリットが考えられます。
1. 生産性の向上
優れたタレントマネジメントは、個々の従業員の能力や適性を最大限に活用することを可能にします。適切な役割や責任の割り当て、フィードバックの提供、キャリア開発の支援により、従業員のモチベーションと生産性が向上します。
2.リテンション率の向上
従業員が適切な評価や成長の機会を提供されることで、会社への忠誠心が高まり、離職率が低下します。タレントマネジメントは、従業員のニーズや期待に合わせた働きやすい環境を整備することで、優秀な人材を維持するのに役立ちます。
3.イノベーションの促進
タレントマネジメントは、多様な視点やアイデアを尊重し、従業員の創造性やイノベーションを促進します。適切なリーダーシップやチーム構築の支援により、新しいアイデアの発展や問題解決能力の向上が期待できます。
効果的なタレントマネジメント戦略を行うためには
多くのメリットを生み出す、タレントマネジメント。効果的にタレントマネジメント戦略を行うために最も大事なことは「効率化」です。これまでの慣習に基づくルールや紙ベースやエクセルなどで業務を行っていることによりに、かなり非効率になっている企業が多く見られます。結果、適切なタレントマネジメントが行えず、良い人材が離れていってしまうのです。
例えば、入退社の手続きや労務手続き。全てを紙ベースで行っていると、大量の書類から該当者を見つけ出すことから業務が始まり、多大な時間を要してしまいます。また、従業員の記入ミスなどがあれば差し戻し、各部署や担当者を通すため社内便を走らせたりと、多くの手作業でのやり取りが発生していました。
他にも、人事評価シートの運用も紙ベースで行い、それをエクセルにまとめていた場合、従業員全員のデータをまず入力することから始まります。入力ミスのダブルチェックをするなどし、時間を要してしまいます。
効果的なタレントマネジメントを実現するには、こういった紙ベースやエクセルでの管理作業を無くし、人材管理や人事評価管理がより効率的に行える、管理のしやすいシステムの導入が最も有効な手立てとなります。
総務の担当者にとっても、属人化を無くし、ミスやプレッシャーが減る業務改善に繋がり、本来注力すべきことに安心して尽力できるでしょう。
システムを活用して、効果的に人材の定着を
紙ベースではなく、システムで管理することで、より効果的なタレントマネジメントにつながることがわかりました。しかし、一方で新たなシステムの導入により教育コストや管理コストなどの負担が増えてしまうのではないか?という疑問を持った方もいるかもしれません。
実は、その逆!一気に効率化が進み、コスト削減を図ることができます。
システム利用料や使用すべきシステムについては企業の状況によって異なります。具体的な事例や導入方法などについては、システム導入実績のあるベンダーに相談するのがベストです。自社に最適なタレントマネジメントシステムを導入し、人材の定着を図りましょう!